【概要】
本機は呼称のごとく、鋭利なナイフハンマを高速回転させた衝撃力とせん断力により、数十〜数mmの原材料を数メッシュから数十メッシュに粉砕する物で、化成品(樹脂・トナー・粉体塗料)を基本に、医薬品・食品・電池及び磁性材料に至るまで中粉砕、微粉砕に幅広く使われている。
一般的に、過粉砕を嫌う原材料に最適である。又、せん断粉砕の占める比率が高く、低融点物質の粉砕、解砕に適している。
【特長】
- 製品粒度の調整が容易
- 製品物性の影響に左右されない幅広い対応が可能
- 粉体プロセスにおけるインラインへの取組み可能
- 機内清浄及びメンテナンスが容易
粉砕原理
粉砕機本体、電動機及びスイッチは可搬式架台に取付けられている。構造をFig.1及びFig.2に示す。
上部ケーシングと下部ケーシングの内に図示のようなロータが内蔵されている。ハンマ(11)はハンマピン(13)で吊下式にとりつけられている。スロート(5)より投入された原料はハンマ(11)によって粉砕されスクリーン(12)を通過し製品となる。
シュート(14)へ排気ダクトをつける事により廃塵及び機分の温度上昇を防ぎ得る。
スクリーン交換はアイナット(6)を緩め上部ケーシングをはずし、下部ケーシングのガイドにそって取付ける。
ケーシング内はライナーが取付けられてなく、湿潤原料の処理や機内清浄が容易である。
ベアリングは下部ケーシングと一体に取付けられている。
仕様
形式 | FM-1S |
---|---|
所要動力 | 3.7kW |
回転速度 | 880〜3480rpm |
ハンマ本数 | 16本 |
適用例
フェザーミルは、次のような場合に適用されている。
凝集物の解砕・フィルターケーキの解砕・低融点物質の解砕・医薬品、食品の粉砕・造粒品の解砕、整粒他、Table.1に示す。
Table.1
原料名 | 回転数 r.p.m |
ハンマの種類 | スクリーン mmφ |
処理能力 (kg/hr) |
原料粒度 | 製品粒度 |
---|---|---|---|---|---|---|
乳 糖 | 1,000 | 標準ナイフ | 3.0 | 230 | 凝集物 | AV.10〜20Mesh |
〃 | 2,500 | 標準ナイフ | 2.0 | 640 | 30φ凝集物 | AV.1mm |
アミノ酸 | 1,800 | 標準ナイフ | 20.0 | 300 | 100〜200m/m | AV.30〜60Mesh |
氷砂糖 | 900 | 標準ナイフ | 20.0 | 1500 | 20〜30m/m | AV.2〜8Mesh |
グルテン | 3,400 | 標準ナイフ | 1.0 | 150 | フレーク | 80Mesh pass |
顔 料 | 3,500 | 標準ナイフ | 0.5 | 50 | 約50φケーキ状 | AV.100Mesh |
染 料 | 3,500 | 標準ナイフ | 2.0 | 200 | 約50φケーキ状 | 1mmφpass |
過塩素酸アンモン | 2,500 | 標準ナイフ | 3.0 | 400 | 30φ凝集物 | AV.60Mesh |
食 塩 | 3,500 | 標準ナイフ | 10.0 | 1500 | 凝集物 | 解砕 |
ブドウ糖 | 2,900 | フラット | 1.0 | 350 | 20〜30Mesh | 60〜100Mesh |